黒井城は兵庫県丹波市にある山城で、続・日本100名城に選定されている兵庫県を代表するお城。
続100名城は、一般的な観光地にある松本城や熊本城などとは少し違って、中世の城館や、戦国時代の山城など、一風変わったものが中心になっています。
今回訪れる黒井城はその筆頭でしょうか。
典型的な戦国時代の山城ですが、山上には織豊系城郭に見られるような石垣も見られる事から、中世と近世の要素が融合したようなお城だと言えそうです。
しかし、その山上部まで行くには、なかなか険しい山道を登らなくてはなりません。
黒井城の登山路は「ゆるやかコース」と「急坂コース」の二つがあります。
「ゆるやか」の方は危険な個所はなかったですが、それでもしっかりした登りを40分ほど歩きました。
そういった意味でもがっつり山城です。
準備は万全で望みたいですね。
さて、黒井城は織田信長家臣の明智光秀による丹波平定戦にて、主要な戦いとして取り上げられるお城だと思います。
この地方を治める赤井(荻野)直正は、迫りくる明智軍に対抗するべく黒井城に入り、明智軍の撃退に成功したといいます。
しかしそのすぐ後、直正は黒井城内で病死。
再び訪れる明智軍に、今度は抵抗むなしく黒井城は落城したそうです。
明智光秀は黒井城攻略の後に、福知山城を築きましたが、この黒井城攻略をもって事実上の丹波平定は完了したと言われています。
この黒井城が、福知山城と並んで続100名城に選定されたのは、二城合わせて歴史を考える題材にして欲しいという事なのかもしれません。
かつて行われた攻防戦、天下人の家臣「明智光秀」と丹波の赤鬼「赤井直正」。
ここ黒井城では歴史の息吹を確かに感じる事が出来ます。