はじめに
新潟県上越市、高田平野の西側に聳える春日山城は、標高180m、遺構の範囲は2.5kmにも及ぶ日本を代表する山城です。
越後の英雄、上杉謙信の居城としても有名なお城ですね。
日本百名城、国指定史跡、そして中世五大山城とも言われる圧倒的なスケールを誇る春日山城。
高鳴る鼓動、抑えきれぬ衝動、すべて引き連れて、春日山城始めます。
アクセス/城跡まで
最寄り駅は、トキ鉄「春日山駅」
ここから徒歩で20分ほど。
まずは100名城スタンプがある「春日山城跡ものがたり館」を目指します。
春日山城の築城について、いつ築かれたのかを示す明確な資料は残されていないとの事ですが、謙信の父「為景」の時代には資料に登場するようです。
1548年(天文17年)上杉謙信は兄の晴景から越後守護代の地位を継承し、春日山城に入城したと伝わります。
(上杉謙信は時代によって長尾景虎、上杉輝虎など名前が変わりますが、ここでは上杉謙信で統一したいと思います)
そして謙信が居城としている間は、一度も城を攻められる事はなかったそうです。
難攻不落と言われるお城は各地にありますが、春日山城は攻める気も起こさせない城だったようです。
さて、ものがたり館に到着。
スタンプを押して、内部を見学。
春日山城や上杉謙信についての資料が沢山展示してありましたので、登城前に見学される事をおすすめします。
ものがたり館の前には春日山城史跡公園として整備された空間があります。
この付近には、かつて城を守るための「惣構」と言われる堀や土塁が設けられていたそうです。
春日山城は山城ですが、このような山麓にまで防御の仕掛けを施していたとは驚きです。
これらの堀は「監物堀」と呼ばれていて、上杉氏の次に城主となった堀秀治による普請と考えられているそうです。
さて、それでは春日山城へアタックを開始します。
武田信玄に追われた村上氏を始めとする信濃の国衆や、北条氏康に追われた山内上杉氏などが最後に頼るような存在だったそうです。
しかも、その武田、北条を同時期に相手取るという離れ業をやってのけます。
戦国最強は誰か。
上杉謙信の名前がその筆頭として挙がってくるのも頷けます。
武田氏も北条氏も、もう少しで相手を倒せるという所で突然、上杉謙信を相手にする事になったので、相当焦ったのではないでしょうか。
さて、現在は中腹の春日山神社から登るのが、道も整備されていて良いとの事です。
この付近には駐車場も完備されていて、車での登城もスムーズのようです。
春日山城には、北側と南側に大きな曲輪群を持つ二つの尾根があるようですが、今回の登城ルートでは北側の尾根を登って行く事になりそうです。
直江屋敷
上杉家の重臣の直江家の屋敷があった場所とされています。
兼続は謙信の時代から上杉家に仕え、次代景勝の家老として大活躍した人物。
その屋敷がここにあったかもしれないと思うと興奮します。
ただ、これら直江屋敷跡などの呼び名は、江戸時代の絵図によるもので、実際に戦国時代にそう呼ばれていたものかどうかはわからないようです。
でも想像を膨らませながら歩くのは、お城あるきの醍醐味ですよね。
上杉謙信を感じられるエリア
この御堂には上杉謙信が信仰した毘沙門天の尊像が安置されているそう。
謙信と言えば毘沙門天がとにかく有名。ドラマなどでも、一人御堂にこもって琵琶を弾く、なんてシーンを想像される方も多いのでは。
この付近には他にも、不識院跡、護摩堂跡があり、謙信の居所と言われています。
築城当初の上杉謙信を感じられるエリアですね。必見です。
本丸/天守跡
ひとまず本丸へ到着です。
春日神社からは、20分程で登って来たでしょうか。
そこまできつい登りはなかった印象。道も整備されていますし。
気候のよいシーズンにはのんびり楽しめるのではないでしょうか。
春日山城には他にも無数の曲輪があり、一日ではとても見切れないと言われています。
しかも、発掘調査が進んで、まだまだこの先新たな発見もあるでしょう。
何より、かつてここに戦国最強と謳われた武将がいたという事実。
そして、それを思う存分感じる事が出来るという現実にただただ感謝です。
しかし、まだまだ春日山城の探検は続いていく。もしかしたら一生かかるかもしれません。
そう覚悟した瞬間、とてつもないワクワク感が襲い掛かってきたのでした。
アクセス
鉄道
・越後トキめき鉄道 妙高はねうまライン「春日山駅」より徒歩20分で城跡入り口
登城口から本丸までは30分ほどでした。
駐車場
・春日神社付近に無料駐車場あり。
100名城スタンプ
※開館時間や休館日などの情報は、ものがたり館のWEBページでご確認下さい。
※12月~2月の冬季期間は閉館(その間は上越市埋蔵文化センターに設置)
城跡から少し離れたところにありますが、春日山城の資料や映像が見られるので登城前に訪問されるのがおススメです。
御城印
※開館時間や休館日などの情報は、上越市埋蔵文化財センターのWEBページでご確認下さい。