本州最北端に位置する青森県。
その東端、工業都市として栄えるのは、県内人口第二位の八戸市。
そこには中世の頃よりこの地帯一帯を治めた南部氏の居城がありました。
日本を代表する中世城館として現代の人々に親しまれている根城。
どんなお城なのか、じっくり見ていきたいと思います。
アクセス/城跡まで
・JR八戸駅からバスで15分、「根城(博物館前)」バス停下車、徒歩すぐ。
ここからバスで15分ほど、根城(博物館前)まで乗車します。
根城前のバス停に到着です。
ここからお城の入り口までは歩いてすぐです。
さっそく資料の展示があります。
まずはここで予習をしたいところ。
①旧八戸城東門
まず根城入り口付近には旧八戸城東門があります。
元々は根城にあった門を八戸城に移築したという伝承があるようです。
そして再びここ根城に再移築され、現在もこういった形で使用されています。
移築建造物はお城の楽しさの一つだと思いますが、ここ根城でも味わう事が出来ます。
さて、本丸のある主郭部を目指して行きます。
根城は史跡公園としての整備が行き届いていて、とても歩きやすく安心してお城を堪能できます。
②空堀
根城には8つの曲輪があったそうですが、各曲輪を囲むように空堀が巡らされています。
城の破却の際に主要部は埋められた言われていますが、それでもいたるところで往時の
面影を感じることができます。
中世のお城は基本的に建造物などは現存しませんが、こういった堀や土塁といった遺構を楽しむことが出来ます。
江戸時代の天守や石垣とはまた違った趣ですね。
③復元された建造物
根城は昭和53年から発掘調査を実施し、平成6年に「史跡根城の広場」として復元整備がなされました。
その手法は、全国の中世城館整備のお手本となったようです。
主殿や鍛冶工房、馬屋、門などが復元され、当時の姿が蘇っています。
中世の城館や山城は、天守や御殿などの建物は残っておらず、人によっては「何もない」と感じてしまうかもしれません。
しかし、こうやって建物が復元され、当時の暮らしを感じられる展示物や説明板が設置されているので、より多くの方が楽しめるようになっているのではないでしょうか。
スタンプ・御城印
八戸市博物館
根城のあゆみ
1334年
根城南部氏「南部師行」が根城を築く。
1590年
三戸南部氏が豊臣秀吉から所領の安堵の朱印状をもらう。
この時に根城南部氏は三戸南部氏の配下へ入る。
1591年頃
九戸政実の乱の後、根城の破却が行われたとされる。
城の破却後も館は残されたとされる。
1627年
領地替えにより廃城。
1941年
国の史跡に指定される。
1994年
本丸御殿などの建造物が復元される。
2006年
日本100名城に選定される。
現在~
「史跡根城の広場」として地域の方々、お城好きの方々の憩いの場となっている。